まとめと言っても、実は情報源はそう多くはない。
考案者(長谷川五郎氏)本人による記述
■オセロの打ち方(1981年)
・オセロの原型となるゲームは昔からあった。リバーシ等。オセロが完成したのは20世紀後半。
■オセロの勝ち方(2001年)
・太平洋戦争が終わった1945年の秋、黒と白の碁石を使って、焼け跡での青空授業の合間に石を取り合って遊んだのがオセロの始まり。
井上博氏(元世界チャンピオン)による記述
■逆転の発見(1977年)
・オセロに似たゲームは古くからあった。源平碁、リバーシ・・・
・昭和38年(1963年)頃~長谷川五郎氏ら数名が東京都でゲームの研究、最初にできたものは8×9マスで間接挟みもある複雑なルールだった。
・昭和45年(1970年)、西ドイツの製薬会社から日本の薬品関係者にチェス盤が贈られると、8×8で直接挟みのみの現在のオセロが完成。
筆者の私見
私は「オセロの打ち方」を読んで育ち、「オセロの原型はリバーシだけど20世紀後半に長谷川五郎氏がオセロを完成させた」と思っていたから、2000年頃に連盟のHP委員をしていたときに、長谷川五郎氏が「戦後、碁石、水戸・・・」と仰り始めたときは全く初耳でかなり驚いた。しかし、最初から一貫してオセロは自分が考案したと仰っており、その点はどの情報でも矛盾はない。
ネット上の情報源の多くは、情報源を辿れば「オセロ考案者の長谷川五郎氏」であり、彼の新しめの本には同じ内容が書かれていると思う。何度同じことを書かれても、長谷川五郎氏という1人の人物が同じ情報を何度も発しているだけなら、情報の数としては「1」とカウントするのが妥当である。そして、初期の話と2001年の話(1945年、碁石・・・の話)は内容が違うから情報数「2」とカウントするべきだろう。
本人以外では、上記の井上博氏の著書の内容が客観的な記述に思える。他には、丸岡氏が本に何か書いたかもしれないが、読んだことはない。
19世紀にはリバーシが考案され、明治時代に日本アレンジ版の源平碁が発売され、戦後も1960年代にハナヤマが販売していた。私が子供の頃はまだ赤と白の8×8のゲーム(つまり源平碁)が存在した。オセロの歴史の陰で、リバーシ(源平碁)も別に消滅はしていなかったが、完全にオセロの方が主流になった。
コメント
もう60年くらい前で私が小学校の低学年だった頃、表裏が赤白の駒をひっくり返す源平碁ゲームが我家にあった。母親がデパートで買ってくれたもので、家族で楽しんで遊んだ記憶がある。表裏が黒白の駒をひっくり返すオセロゲームは長谷川五郎氏が考案したと言われているが、源平碁とルールが全く同じパクリゲームであり新規性が無く且つ考案に値するものではないと考える。連絡先:matsumotoma@hotmail.com